13 7月

高度先進医療における看護師の役割

高度先進医療とは、「公的保険の対象外となっている高いレベルの治療」と思っている人が多いですが、実際には間違いです。高度先進医療とは「安全性、有効性の両方の側面から公的医療保険対象にできるか検討している最中の医療技術のこと」を指しています。ですから、必ずしも最先端で、有効な治療法だと確立されている治療法なわけではありません。
安全性つまり副作用がないか、有効性つまり効果的な治療法なのか検討されている高度先進医療に興味を持っている看護師は少なくありません。実際に、高度先進医療を受けられるのは、医師が治療上必要だと判断し、なおかつ患者が希望した場合であること。さらに、厚生労働省が承認した医療機関であることが高度先進医療を受ける条件なので、どの病院の看護師も高度先進医療に関われるわけではありません。
看護師の役割は、高度先進医療だからといって変わるわけではありません。看護師の役割は、患者に寄り添った看護です。高度先進医療を行う病院のほとんどは大学病院ですが、たくさんの医師がチームとなって関わるので、通常は看護師が行う業務も医師が行うケースが少なくありません。そういったなかで看護師の役割は、患者の生活の質QOLを上げることです。そのため、治療法やその病気に対する知識を深める必要があります。がん治療の現場では、がん化学療法認定看護師、がん性疼痛認定看護師など特定分野のスペシャリストであれば十分に活躍できるでしょう。